2025/8/25

金川晋吾「見ること見られることの稽古」

《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》

金川晋吾
写真家。1981年京都府生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。2016年『father』(青幻舎)、2021年『犬たちの状態』(太田靖久との共著、フィルムアート社)、2023年『長い間』(ナナルイ)、『いなくなっていない父』(晶文社)、2024年『祈り/長崎』(書肆九十九)、『明るくていい部屋』(ふげん社)刊行。主な展覧会、2022年「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」森美術館、2024年「現在地のまなざし 日本の新進作家 vol.21」東京都写真美術館、「つくりかけラボ16 知らないうちにはじまっていて、いつ終わるのかわからない」千葉市美術館 、2025年「ある日」座間市役所など。

https://linktr.ee/kanagawashingo

 

ーー


《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》

https://yksk.jimdosite.com/

コンセプト|
オルタナティブスペースが持続的に発展していくためには、ただ発表する場として活用されるだけでなく、そこで学びや交流、議論が活発に行われていくことが不可欠です。

本企画《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》では、2023年よりスタジオ「ユングラ」にて行っている、アーティストの関心を共有し何かを共に試す場である「ユングラ稽古会シリーズ」を継続的に実施しながら、その取り組みを記録し、成果を検証します。毎回の稽古会に観察者が同席し、そこで行われていることをテキストや写真などで記録・発信していきます。

また、SCOOL、水性という他のオルタナティブスペースとも連携し、複数の場所で稽古会を行います。それらのスペースで、稽古会での取組みから発展させた作品のワークインプログレス公演を実施し、稽古から創作へと発展させる方法についても検証します。
そしてそれはパフォーミングアーツ界に向けた、学びや創造活動を持続的に展開していくための重要な提言や示唆になると考えます。

 

概要|
「ユングラ稽古会シリーズ」を3年間で5期に分けて実施し、複数のアーティストにそれぞれが現在取り組んでいること、掘り下げたいトピックを参加者とともに探る稽古会を行う。使用する場所は、ユングラ(東京都国分寺市)だけでなく、SCOOL(東京都三鷹市)、水性(東京都中野区)にも拡大し、それぞれの場所の特性を生かした稽古も行う。

1年目|2025年
10名のアーティストが各2回ずつの稽古会を行い、オブザーバーが毎回の稽古内容を記録し、オンライン上で発信します。

2年目|2026年
10名のアーティストが各2回ずつの稽古会を行い、オブザーバーが毎回の稽古内容を記録し、オンライン上で発信します。
稽古会の試みの中から作品として発展させられるアイデアを選び、ワークインプログレス公演を行います。

3年目|2027年
5名のアーティストが各2回ずつの稽古会を行い、オブザーバーが毎回の稽古内容を記録し、オンライン上で発信します。
稽古会の試みの中から作品として発展させられるアイデアを選び、ワークインプログレス公演を行います。
3年間の記録をまとめたアーカイブ冊子を製作し、稽古会の成果や可能性、課題などを検証します。

そもそも「稽古会」とは|
2023年からスタジオユングラで実施してきた「ユングラ稽古会シリーズ」では、様々なアーティストが稽古会を行っており、現在も継続中です。そこで重視してきたのは、以下のようなことです。

– 目的や結果ありきではなく、アーティストが探っている段階の地に足のついた関心を持ち寄り、それを参加者とともに掘り下げてみることから、結果的に作品や公演という形につなげていくこと。

– アーティスト、参加者、主催者双方にとって負担のないやり方で、持続的に運営すること。

– すでに確立された方法を一方向的に教えるのではなく、ファシリテーター、参加者双方に学びがある状態を作ること。

参加者|
ファシリテーター(2025年):
inter/view(黒木麻衣、坂藤加菜)
金川晋吾
高嶋晋一
土屋光
中川友香
根本しゅん平
松本真結子
宮崎晋太朗
矢野昌幸
山川陸

オブザーバー(2025年):
池田美月、大野詠史、神村恵、木村玲奈、渋革まろん、高嶋晋一、土屋光、藤本紗帆、宮下寛司

スタッフ|
企画・制作:神村恵、土屋光
企画協力:前澤秀登
広報:萩谷早枝子
記録写真監修:前澤秀登
記録映像監修:日景明夫

クレジット|
主催:プロジェクト・ユングラ
会場協力:ユングラ
提携:SCOOL、水性
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成 芸術創造環境の向上に資する事業【長期助成】]